石川県知事選挙の告示まで1か月を切りました。
これから立候補表明をする方も増えるかもしれませんが、自民党を基盤とする方が3名出馬予定というかつてない選挙となりそうです。
その3名がどのようなマニフェストを掲げているのか、どのような政策的違いがあるのかはそれぞれのホームページや印刷物をご覧いただければと思いますが、政策を比較する前に知っておくべき点があります。
それは「政治家としての資質」です。
この3名のことを少し調べてみると、政策や政治思想は別として政治家としての行動に問題を抱えていることがお分かりになるかもしれません。
1,馳浩氏
①政治資金・多額の政治献金問題
文部科学大臣時代、代表を務めた自民党石川県第1選挙区支部へ後援会長が役員を務める地元企業から多額の献金がされていた。この企業は多額の「国庫補助金」を受給。献金と補助金の関係性、馳氏と企業の関係性が問題となった。
加えて、自民党の政党交付金から2013~14年に馳大臣に海外視察9回分の費用として総額約1256万円が支出されるなど税金の使い方が問題視されていた。収支報告書への記載も不十分なものが多く、オンブズマン等から指摘が相次いだ。
②体罰容認問題
文科大臣就任直後の会見にて、教師時代に生徒への体罰を行っていたことを認める。副大臣の義家弘介氏との対談記事から明らかになり、各所からの批判に対して馳氏は体罰への反省を見せておらず、否定していない。
③女性支援団体へのセクハラ問題、非常識な視察問題
新型コロナウイルスの影響が出始めた2020年春、女性支援団体を視察した際の行動がセクハラなどにあたるとして支援団体やネットから抗議の声があがった。コロナの状況も踏まえて少人数での視察受け入れを打診されたにもかかわらず、当日は大人数で視察に向かい、性被害で男性にトラウマを抱える女性に威圧的に接したなどの行動も問題となった。
2,山野之義氏
①競輪の場外車券売り場の設置で特定業者に便宜を図ろうとした問題
金沢市長時代に市内に計画された競輪の場外車券場を巡って特定の業者に便宜を図ろうとした問題。議会での議論や調査を経ずに、独断で設置を容認するような念書を交わしたとして内外から批判が殺到した。議会の調査でも不十分な説明なまま道義的責任を取るとして辞職した。
②後援会の政治資金規正法違反容疑
「山野ゆきよし金沢市校下後援会連合会」が市内の町会から会費を受領していた問題。政治団体として届け出ず寄付を受けたり、政治団体以外が政党や政治団体に寄付することを禁じた政治資金規正法に違反するとして告発された。住民の意思に反して町会費が山野氏の政治活動に使われたことに批判が集まった。
3,山田修路氏
①核武装論
2013年参院選に向けた毎日新聞のアンケートに核武装について「国際情勢によっては検討すべき」と回答。同様に回答しているのは当時の自民党候補者の中でも4名と極めて少数。
②利権目的の商品券配布を提案
新型コロナウイルスの影響への経済対策として、農林水産委員会理事の立場から和牛券などの商品券を提案。有効性に疑問が指摘されただけでなく、一部の業界への利権目的としても批判が集まった。
以上、石川県知事選挙へ出馬を表明している3氏の過去の行動について見てきました。
各氏の政治的な思想やマニュフェストについては、私たちにとっても賛同できる点や一方で批判しなければならない点はもちろんあります。
しかし今回まとめたような政治家としての行動や問題点については、知事としての資質に欠けると言わざるを得ません。法律的な手順から逸脱する政治活動を行ってきた方、それらの批判に真正面から向き合い説明責任を果たしてこなかった方々に、これから4年間の石川県の舵取りを任せることはできないのではないでしょうか?
ぜひ今度の投票にあたっては、各候補の政策を比較するとともに信用がおける政治活動をしている候補かを見極めていくことが重要になってくると思います。
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